自分たちの働く環境を自分たちで作る経験『Face Gallery』

Fujitsu Works
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  • 働く環境

弊社では若手デザイナーの育成を目的としたクリエイティブ実習という研修があります。予算と1年間の期間を与えられ、自分たちで考えながら、必要に応じて周囲巻き込みながらプロジェクトを進めます。その研修の中で私たち4人は自分たちの働く環境をデザインしました。名前をFace Galleryと言います。ここでの活動や感じたことをお話します。

Planning 金 娜廷城 愛美+宮武 志保+本山拓人
Photo高野 一樹

クリエイティブ実習とテーマ設定

本プロジェクトは「企画づくり」「箱づくり」「コンテンツづくり」の3つのフェーズがあります。「企画づくり」は会社に対して感じていることや、自分のやりたいことなどを3ヶ月ほどディスカッション。いくつかのテーマを考えながら、最終的には4人の共通部分である「デザイン(仕事)」に対するモチベーションを上げるようなテーマにしたいと考え、「クリエイティブワークを行う場のプロトタイピング」というテーマにいきつきました。

「箱づくり」は六本木一丁目のテナントを借りて、FaceGalleryという場をデザインしました(以下、Face)。 「企画づくり」「箱づくり」のフェーズについてもっと知りたいという方はこちらのインタビューをぜひご覧ください。 今回は「コンテンツづくり」についてお話します。

2017年度クリエイティブ実習メンバ(左から 城さん・金さん・宮武・本山君 )


イベント1:街とアートとテクノロジー 六本木一丁目のきらめき展

私が最初に 担当した イベントは2017年12月21~23日に開催した「六本木一丁目のきらめき展(以下、きらめき展)」です。Faceのすぐ近くにあるTechShop様(現在は閉店)、テナントをお貸しいただいた森ビル様と連携し、アートで六本木一丁目のクリスマスを彩ることを目指しました。きらめき展を企画するきっかけを与えてくださったのはTechShop様(ご担当:松本さん、中根さん)です。TechShop様はFaceのオープニングイベントに招待させていただき、その際にぜひ一緒に何かしたいですね!という話をしました。社交辞令で終わらせずに、ご一緒できて本当にうれしく思います。何度かの検討会を得て、Techshopの会員またはスタッフであるアーティストと富士通デザインの社員のプライベート作品を飾る展示にすることにしました。

会場の様子
展覧会ポスター

TechShopからは打越俊明さん(ミラーボーラー )、中村理彩子さん(ファッション)、アオイさん(アクセサリー)、KENGO FUJIMORIさん(コンテンポラリーアート)の4名。富士通デザインからは澤口亮さん(眼鏡)、小池峻さん(江戸切子)、宮武志保(生け花と切り絵)の3名。合計7名が出展しました。とりわけ打越さんは、その年の六本木一丁目のクリスマスイルミネーションを担当されていたアーティストでしたので、メインの展示にさせていただきました。

左:ミラーボールが打越さんの作品/右:洋服が中村さんの作品
KENGO FUJIMORIさんの作品
アオイさんの作品
小池さんの作品
澤口さんの作品

本展示はFaceで一般公開した初めての展示でした(1回目の展示詳細:らくらくデザイン展 担当:金さん) 。 一般の方がどうすればFaceに足を運んでくれるかを試す機会でもありました。いくつかの施策を企画し、その1つが展示初日の夜に開催したトークイベントです。

登壇者は5名で、前半はそれぞれの取組みを共有し、後半は来場者からいただいた質問にそれぞれの視点でディスカッションするというものでした。都市ディベロッパーである森ビルの田中さんからは 街・イベント・アートの相互作用と取組み、TechShopの中根さんからはアーティストの支援とアート作品を街へインストールする価値、アーティストの打越さんからは作家の視点、富士通デザインの高嶋さんからは共創プラットフォームHab-Yuの取組み、そして私からはFaceの目指していることをお話しました。緊張しながらも、自分の考えを言葉にする良い機会になりました。また、「街を巻き込む」というのは生半可な覚悟ではできないし、たくさんの方の協力があってこそできるのだと実感しました。

トークセッションの様子 左から、田中さん、宮武、打越さん、中根さん
トークセッションの様子 左は登壇者兼モデレーターをしてくださった高嶋さん
トークセッションの様子 会場全体

弊社のfacebookや関係各所の協力を得ていくつかの媒体から告知をし、3日間の展示期間中に計55名の方に足を運んでいただけました。そのうち半分はトークイベントの参加者で、展示を見ていただくにはイベントが重要であることがわかりました。振り返り会では「①社外のメディアを通した発信に力を入れる/②外を歩いている人が気軽に入りやすい雰囲気をつくる/③イベント実施回数を増やす」の3つのチャレンジを決めました。

イベント2:INFORMATION FUSION 情報の重なりが生む新しい価値

私が担当した2つ目のイベントは、2018年3月1~3日に開催した「INFORMATION FUSION 情報の重なりが生む新しい価値(以下、ダッシュボード展)」です。これまで富士通デザインが携わってきた、様々なData Visualizationプロジェクトを展示しました。こちらは弊社内で出展希望者を募集したときに、本プロジェクトを担当している湯浅さん・大江さんが手を挙げてくださって開催に至った展示です。

INFORMATION FUSION 外の様子
INFORMATION FUSION 中の様子(昼間)
INFORMATION FUSION 中の様子(夜)

ダッシュボード展初日の夜はトークイベントを開催しました。Data Visualizationの担い手である矢崎裕一さん(合同会社ノーテーション)、 田中陽さん(株式会社ライゾマティクス)、 湯浅基さんの3名の方に登壇していただきました。前半はそれぞれのデータ可視化の取組みや考えを、後半は来場者の方も交えながらディスカッションをしました。私は司会を担当しました。

22名のお客様にご聴講いただきました。 最新のデータヴィジュアライゼーション活用事例、動向の共有し、 可視化する上でのポイントやデザイナーとしての倫理観などについて非常に闊達なディスカッションが展開されました。初めての司会にドキドキしながらも、お三方の話題の豊富さに助けられました。

トークセッション

また、展示会最終日は湯浅さんが取り組んでいる北海道・奥尻町のプロジェクトに関連して、学生向けワークショップ「北海道・奥尻町の生活を豊かにする Data Visualizationワークショップ」を開催しました。学生への周知は弊社の若手社員に協力していただき、ゼミや後輩へ周知していただきました。当日はたまたま道を歩ていた大学生も参加してくださり、計8名の学生にご参加いただきました。

ワークショップ 配布した資料に目を通す参加者
ワークショップ 学生の質問に答える湯浅さん
ワークショップ 発表の様子

短い時間の中で、学生ならではの視点、ご自身の経験から、 奥尻町をより楽しむためのアイデアを弊社のデザイナーと大学生が一緒になって検討いたしました。
最終的に3つのアウトプットが発表されました。また、ご講評はカイデザイン様にご協力いただきました。非常に個性的なアイデアで、実現性も高いものもあり、 奥尻町データ活用プロジェクトのメンバーにも後日共有し、貴重なインプットとして活用させていただく見込みです。

ワークショップ 最後に記念撮影
ちなみに左下段3人目は学生のころの小田さんです。

環境を作る裏方としての学び

普段の業務では体験することができなかったものの1つに「防火防災管理」という役割があります。テナントを借りる際に必要な資格で、防火防災管理者は2日間の講習と最終日のテストに合格すれば取得できます。2日間の講習では火事がどのような状況で起きてしまうのか、どんなことがきっかけで大きくなってしまうのか、ということを過去の事例をもとにして制作されたビデオ教材や講義から学びます。かなりショックを受ける内容で、防火防災に対する意識が格段に上がりました。

合格後の消防署への申請手続きや定期的な避難訓練の計画・実施の手間もさることながら、メンバーや展示担当者に防火防災に対する意識付けを促す役割が一番大変だと感じました。 展示担当者によっては、排気窓が空間に合わなので塞いだり、非常灯が場にそぐわない色なので見えなくされたりしたりと、気をもむこともありました。Faceは72㎡とかなり小さな空間なので、火事が起きればすぐに対応できるサイズではあります。とはいえサイズに関係なく火災は起きてしまうときは起きるので、見た目の美しさと防火防災のバランスをはかっていく必要があると感じました。

防火防災管理者手帳

場と仲間の大切さ

1年4カ月のプロジェクトを経て、リアルな場がもたらす効果とその場を維持する大変さを実感できました。また、普段の業務と並行してFaceプロジェクトに多くの時間を割かせていただけたのは、チームの皆様からの期待と協力があったからだと感じています。ただただ自分のやりたいこと押し通すのではなく、会社への貢献価値も考え、周りの方の協力と理解を得ながらプロジェクトを進めることの大切さを理解しました。普段の業務でもそういったことも少し意識しながら仕事を進めるとよりよいプロジェクトになるのではなると思います。

キッチンを作る様子

Faceプロジェクトは2018年3月をもって終了しました。この空間は2018年4月からは「AFFECTIVE DESIGN STUDIO」となり、現在も続いています。また、Faceプロジェクトのマインドは本サイトに引き継がれています。形や名前を変えながらも、私たちの活動が残り続けていることを嬉しく思います。

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