RAKURAKU SMART PHONE 開発とプロモーション

金 なじょん / kim najeong Fujitsu Works
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“使いこなせる喜び”と“社会とのつながり”を提供したい。この思いはUX起点からプロダクトデザイン、営業企画、プロモーションまで一貫したデザイナーの発信から始まりました。

スマートフォンを使いたいというシニアの意向が高まる中で、老人向けに過剰に配慮されたものではなく、普通のスマートフォンをスムースに使いたいというお客様の思いに素直に応えられるよう、使いやすくてきれいな、長く使っていたいと感じてもらえる製品を目指しています。今以上に多くのお客様にスマートフォンを届けたい、ICTに積極的に関わることで人生を豊かにしてもらいたい、という想いからスタートしたのが今回のプロジェクトです。今回のプロジェクトでは商品開発だけではなく営業企画、プロモーションまで3つの活動を一貫して取り組みました。

Designer金なじょん、小池 峻、佐竹 芳文、 鎌田 正一 、益山 宜治、出川 さやか
Client富士通コネクテッドテクノロジーズ株式会社

お客様の“今”を知るUX調査からプロダクトデザインまで

テクノロジーの進化を実装する一方で、お客様を知ることも大切なことです。シニアユーザーにとっての「使い勝手」の調査やライフスタイルから探る「価値観」の研究。そしてデザイナー自らが積極的にユーザーとコミュニケーションを取ることで開発の質を高めています。

UX調査から “カタチ ”に落とし込む時に目指したのは、使い込んだ石鹸のように手にフィットするフォルムです。 シニアのお客様が

片手でも両手でもしっかりと使える筐体サイズと、手に優しくフィットするラウンドフォルムをベースに筐体のアウトラインや断面形状を工夫しました。モックアップを繰り返し作成。そしてシニアを対象に持ちやすさの調査/検証を行いました。

その結果、画面は大きく操作性を高めつつも、片手でも両手でもしっかりと持てるように心地よく手にフィットするデザインにたどり着きました。360°のラウンドフォルムデザインが最高の持ち心地と美しさを実現しました。

単なるセンスだけではなく、客観的なデータと評価基づくプロダクト

今回のデザインではUXの調査を通して実際検証を行い、もっとも理想となるフィルムをを再現していますが、その裏には企画、設計、営業部署など様々な関係者が関わっていて、それぞれの思いで製品開発に挑んでいます。競争の激しいスマートフォンの事業では、単なるセンスやニュアンスだけではとても通用しない開発のスタンスとなっています。

そこで私たちのチームは客観的にデザインが納得してもらえるようにデザインのアンケートを実施しました。他社、設計要望、理想デザインそれぞれの比較用のモックアップを製作し、約200人の方々に調査を行った結果、理想デザインのモックアップが1位となり、もっとも高い評価を得られました。そのデータを元に設計、営業、マーケティングの部署が自信をもってこの企画に一緒に走ってくれました。 理想のデザインが実現されるまでには設計、デザイン検討の粘り強い進化で出来ています。関係者の皆が最後まで諦めず、高いモチベーションとパフォーマンスで取り組んでくれました。

デザイナー自身が企画営業やプロモーション活動に飛び込む

今回のプロジェクトでは商品のデザインを含め、デザイナー自身が営業活動をしたり、プロモーションのイベントを広げるなど、開発だけにとどまらず一貫した取り組みを行っています。一般的にはお客さんの所で商談が行われますが、今回はお客さんを展示会に招待し、製品の企画、販売、サポートを行う社内外の関係者向けに「らくらくデザイン展」を開催しました。ここでは歴代らくらくホンシリーズの実機やモックアップといったハードに加え、UIやカラーなどについての説明パネル、調査活動や先行プロトタイプなどの展示を行いました。

普段は伝えきれないデザイン活動の広さやこだわりの深さをデザイナー自身が直接展示内容やデザインを説明し、対話を深められる展示会の営業企画です。

デザイナーからの発信で「営業活動」として領域を広げ、製品の発表のプロモーションまで取り組むことで一貫したコンセプトとデザインの強みをアピールできました。

このプロジェクトでは合計3回の展示を開催しています。1回目の展示はキャリアのお客様向け、2回目は社内外の関係者様向け、3回目はエンドユーザーの一般のお客様向けにです。
当初、この企画のゴールとして目指していたのは“エンドユーザーのお客様に自分がデザインした実物を触ってもらいたい”ことでした。そのゴールに向かって社内外様々な協力を頂き、製品発表会には一般のお客様向けの展示を行うことができました。デザイナーとして一番ときめく経験だったと感じています。

最後に・・
今まで私の中のデザイナーは「プロダクトとして常に質の高いアウトプットを生み出す」ことでしたが、

それはもはや当たり前なことかもしれません。

これからはデザイナーだからこそできる“営業力”を積極的に発信することがプレゼンスを上げられると実感しています。
デザイナーが主体で新しい領域を広げる。この取り組みはこれからも続けていくつもりです。

「らくらくデザイン展」のムービーを見る

   

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