SENSE Z 千葉大学非常勤講師

Private Works
  • UI/UXデザイン
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  • 教育

千葉大学デザイン学科にてICTを活用したサービス&UIデザインの授業を行っています。
 

受講生である学生は「Generation Z」 と呼ばれる世代に属しており、その動向には世間から注目が集まっています。デジタルネイティブとして育った環境に起因する新しい感性・価値観の中には、まだ見ぬアイデアの可能性が眠っています。その感性を”SENSE Z”と名付け、SENSE Zを起点にしたICTサービス提案を目指しています。
 

“君たちの「普通」は、世の中では「面白いこと」かもしれない。世の中を驚かせるアイデアを作り出せ”
 

Designer鈴木偵之、高野一樹
Partner鈴木祐太郎

SENSE Zを見つける

授業は「私が好きなもの・好きな時間」というテーマから始まります。
 

Z世代がどのような瞬間に楽しさや心地よさを感じるのかといった仮説を見るけるためです。
 

その後に、その仮説を同世代と他世代に対してぶつけてみます。例えば「私たちはこんなことを感じるのだけど、父さんはどう思う?」などです。
 

ここで同世代には共感され、他世代には受け入れられない価値観が見つかった場合、それはZ世代が持つ特有の価値観「SENSE Z」である可能性があります。
 

SENSE Zは、誰しもが20歳前後の頃に感じる感覚(世代性)と、今のテクノロジーが発達や世の中のマインドの変化から感じる感覚(時代性)が重なるところに出現しやすいです。
 

例えば、ちょっと香水をつけてみたい、背伸びしたブランドの服を買ってみたいといった感覚は今の20歳前後に限らず、2000年代当時の20代も持っていたでしょう。時代に多くの人が20歳前後の頃に抱きやすい感覚を「世代性」としました。
 

そして、SNSアカウントを複数持ち使い分けるということは、今や20代に限らず他世代の人もやっています。Facebookやインスタグラムそれぞれのアカウントを使い分けるのはもちろん、Twitterの中でも「現実世界で付き合いのある人とのコミュニケーション用(リアルアカウント)」「趣味のテーマについて話す用(趣味アカウント)」など、同一サービスの中で複数のアカウントを使い分けている人もいます。これをテクノロジーの発達や世の中のマインドの変化から感じる感覚を「時代性」としています。
 

このような世代性と時代性と重なるところを探求する中でSENSE Zが見つかることがあります。
 

例えば、実際に授業の中では「友達になるのは速いが、友達であり続けるのが大変」などのインサイトがみつかりました。知り合った人とSNSアカウントを交換することから交友関係が始まり、彼らにとってはこれが「友達になる」ことのスタートと捉えているようです。ただし、ずっと友達でいつづけるためには、他社の投稿に対して「いいね」やコメントを継続的に行わないと友達ではないという認識にもなるそうです。そして、この継続的なアクションを大変だと感じている若者もいるようです。
 

 

授業の流れ

こうして見つけたSENSE Zを元にICTを活用したサービスアイデアを考えていきます。
 

SENSE Zを元にした、理想の状態を考え、現状とのギャップをどう埋められるかというバックキャスティング思考で考えていきます。
 

理想とのギャップを埋めるアイデアを考え、その具体的なサービスの流れ(ユーザー体験)や、そのサービスのインタフェースを検討していきます。
 

サービスデザインのプロセスはオーソドックスな流れに沿って行いますが、きれいにプロセス通りに進むことはありません。各フェーズを行き来しながら、サービスとして統合していく過程はクリエイティビティが養われる重要なポイントのひとつです。授業では講義の他に受講生同士や講師とのディスカッションの時間を多くとっています。
 

授業の最後には、考えたサービスを他者に魅力的に伝えるためのプレゼンテーションをしてもらいます。
 

プレゼンテーションの方法は、紙芝居形式でも良いし、そのサービスを使っている様子を疑似的に撮影した動画でもいいし、プレゼンの中での寸劇でも構いません。またはサービスのUIをプロトタイピングして、利用体験を再現することも可能です。
 

どんなに面白いアイデアでも相手に伝わらなければ、そのアイデアは面白いと思ってもらえません。どうすれば自分が考えたアイデアを最大限魅力的に伝えられるかを考え、表現してもらいます。
 

 

出てきたSENSE Zとアイデア

この授業を通して発見したSENSE Zとして、「個人としては目立ちたくないけど、自分が所属するコミュニティの個性は表現したい」「SNSのせいで隣の芝が青く見えすぎて自分に自信が持てなくなる」などがあがりました。
 

これらの発見を起点にした興味深いサービス提案が学生たちからなされ、講師としても嬉しい気持ちになりました。ツールの進化も相まってか、自分が学生だった頃よりも面白く魅力的なプレゼンテーションをする学生も多く「我々も油断してられないな」と身が引き締まりまることもあります。
 

裏の目的

私たちはGeneration Zとは価値観が異なる可能性があり、彼らが考えていることは十分にわかりません。この授業を通して、彼ら自身の強みを活かした作品を作ってもらうことと同時に、私たちも彼らの感性や価値観に触れて自分をアップデートし続けるという狙いもあります。
 

自分が学生だったときも、企業の人から「若者らしい感性でアイデアを出してくれ」なんて言われていました。当時、自分たちでも「若者らしさ」なんてわかりませんでした。なので、その「若者らしさ」「独自の価値観」にきちんと気づけるまでの道筋の設計はしてあげたいと思いながら取り組んでいます。
 

 

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