FUJITRA ロゴマーク

澤野 鯛子 / Taiko Sawano Fujitsu Works
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2020年 10月に始動した、富士通自身を変革する「全社DXプロジェクト」 FUJITRA / フジトラ – 富士通トランスフォーメーション - の、ロゴマークです。全社総力を上げるために、活動の象徴として制作されました。
Image movie: https://youtu.be/SNGoAdpdBa0 (制作 : LIKI inc.)

Designer澤野 鯛子

歴史と、現在と、革新を、総じて表現する

フジトラのロゴマークは、流行りのグラフィックと比較すると少しクラシックで手堅い印象です。企業ロゴや長い活動が想定される時には、普遍的なデザインが望ましいと思いますが、フジトラのプロジェクトは想定2、3年。短期の活動にしては流行に乗らないデザインです。
これまで培ってきたことを踏襲して前進する、全社プロジェクト。DXを流行語とすることなく、これまで富士通が積み重ねてきた経緯を踏まえて、本気で革新に挑む。その姿を、日本に世界に、提示するには、歴史を踏まえて革新に挑む姿を表現したいと考え、現在の富士通のロゴとの相性が良く、目新しさに惑わされないで革新に挑む力強さを持たせたいと考えました。 

フジトラってネーミングはどうなの?

そもそも「フジトラ」ってネーミングは、どうなの?? 私にロゴの依頼があった時には既にフジトラの通称が出来ていましたが、正式な活動としてブランディングを見直す際にリネームの考えも浮上しました。しかし、かっこつけなかった分(!?)大勢の人がすぐ“富士通のトランスフォーメーション“の通称として覚えることが出来ていました。この勢いはむしろ膨らませたいと考え、ロゴマークが追加されることで、フジトラという“音“が「ストレートで気取らないのに、ちょっとクールに聞こえる」雰囲気を作り出したいと思いました。

強く機能するロゴマーク

ロゴマークは小さい抽象的なグラフィックですが、「どう機能させたいか」に拠っても方向性が変わります。
フジトラのロゴは、どんな使われ方をしてもかなり耐えてくれる。堅牢な造りです。 大きく使ってもなんとなく面白い。小さく載せても文字まで読める。ロゴマークを入れたらフォーマルな印象が生まれ、マークだけ使っても、文字だけでも、フジトラぽいなと感じる。ロゴマークの基本機能を忠実に守って作った「使いやすい」ロゴです。この、機能を忠実にしたことこそが、揺ぐことのないプロジェクトであるフジトラらしさを表現しているのです。

インハウスでデザインをする意味

富士通は幅広い分野に製品やサービスを届ける大きな企業ですが、デザインは専門分野ではありません。富士通と聞いてデザインを思い出す人はごく少数ではないかと思います。デザインが前面に見えない企業でデザイナーをする価値はどのくらいあるのか? 時に価値を伝えるのが難しい場面もありますが、デザインに精通しない人も多いからこそ、デザインを活かす責務がデザイナーに委ねられます。近い位置に居るから知ることや柔軟に動けることはどうしてもあって、インハウスだからこそ馳せられる考えも多いです。関連するプロジェクトの統一感を見越してアルファベットを全部を作ったことは、今も効果的に機能しています。


フジトラのロゴが、“変革を象徴する“ために斬新さを第一にしそうなところ、手堅さをかなり大事にしたのは、思っている以上に日常でインプットされた情報に影響されている気がします。外にいて依頼されていたら、コンセプトも雰囲気も全然違う提案をしていたかも知れません。想像すると面白いです。

2022年は寅年。 フジトラtigerも誕生しました。よろしくお願い致します♪


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