やりたいに寄り添う「notocoro furniture」

高橋 玲央 / Reo Takahashi Private Works
  • 場づくり
  • 空間デザイン
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  • UXデザイン
  • ワークショップ設計

“notocoro”は、倉庫をリノベーションした地域の主婦の方々のためのコワーキングスペースです。
女性の社会進出が普及する現代社会で、出産や育児をし、社会復帰が困難だと感じている方々に「やりたいことを実行できる場」を提供することを目的としています。
作りたい、話したい、遊びたい、学びたい、いろんな人のやりたいが“notocoro”を通して交わることで、新たなものに成長するきっかけを与えることを目指します。
フリースペースと作業場+キッチン(菓子製造許可付き)の2つで構成された空間は、イベントやWS開催にも対応したフレキシブルな場となっています。
  
私は学生時代に、家具製作チームとして本プロジェクトに参加しました。
地域の方々と協力しながら1:1スケールで1つの「場」を創り上げたこのプロジェクトは、私の「場づくり」活動の原点です。
  

Place Making & Furniture Design千葉工業大学 稲坂研究室
Produce津田沼のママさん

ママさんの「やりたい」を手助けするオリジナル家具制作

本プロジェクトの中で私は、オープンスペースに配置する親子家具の制作を担当しました。
今回一緒に場づくりを行った地域のママさんに、やりたいこと実行する際の悩みを伺うと「子供から目が離せず作業に集中できない」という声が聞こえてきました。
そこで私たちは「子供が一人遊びをしたくなるしかけを盛り込んだ子供用家具」と「座ったときに子供と目線の合う大人用家具」があったらどうかと考え、1:1スケールで制作を行いました。
   

01. 家具スケッチ

3Dモデリングとプロトタイピングを何度も繰り返して完成したボックス型の親子家具は、3つのパーツにで構成され、それらを展開すると大人の椅子(02.写真左)と机兼収納(02.写真中央)、子供の遊び道具兼収納(02.写真右)の役割を果たします。
  

02. 3つのパーツで構成された親子家具
03. 展開後の利用イメージ

親子家具作りWSの開催で“notocoro”を知ってもらうきっかけに

地域の方々に“notocoro”を知ってもらうためのきっかけ作りとして「親子家具作りワークショップ」を開催しました。
「子どもでも組み立てられる家具」を目指して設計を行ったこの家具は、各パーツの凸凹を組み合わせるだけというシンプルな構造で構成され、ボンドとハンマーがあれば簡単に組み立てることができます。
  

04. 親子家具作りWSの様子

「子どもたちに、ものづくりの楽しさを伝えたい!」という想いのもと、ワークショップ設計と運営は私たち学生で行いました。
子どもたちが親御さんと協力しながら自らの手で作り上げた家具たちは、オープン後に“notocoro furniture” としてこの場で実際に利用され、今も私たちの想いをのせて“notocoro”で活躍しています。
  

05. “notocoro”オープンイベントの様子


   

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